



UPDATE:2011/10/24
昨日、「地域SNS全国フォーラムin筑後」の第三分科会で発表したこと。
第三分科会のテーマ「ITを活用した地域商品のPRについて」
講師 東京大学大学院情報学環教授 田中 秀幸 氏
スーパー公務員で有名な青森県八戸市役所課長 日山克之 氏
内容はSNSを活用して商品を非営利活動で商売をする。と言った話
で、僕の出番、本当はウチの商品を見せてどうしたら売れるようになるかな・・みたいな
内容だったんですが、あまりにも全国からその道(情報)のプロが集結して頂いていたので・・
日ごろ、有明海の状況が非常に悪すぎることを、僕の心の中で怒りのようなマグマのようにグツグツと
煮えたぎるおもいでいたので、吐き出したい衝動に駆られ商品PRのはずが、有明海の再生!を
心より願う熱い有明海鮮魚商 四代目になってしまいました。
僕は明治23年から続く海産物卸問屋四代目です。元々網本で有明海が「宝の海」と呼ばれてた頃は、
家の2代目じいさんは「有明海のとんさん(殿様)」と云われるほどに儲かっていたそうです。
一時期は有明海の対岸に行くのに「ヘリコプターを買おうか迷ったことがある」と言ってた話もある
ほどでした。
当時の主力は冬場のタイラギ貝。今はタイラギのヒモ(ビラ)は高価な商品ですが、僕の
小さい頃は捨ててました。あまりにも獲れすぎてヒモの掃除をするのが面倒だからです。
だから、貝柱だけで当店だけで一番水揚げの多いとき1日20~30トンの扱い量だった伝票が残って
います。今は1年間で有明海の全水揚げ量が50~100トン程度。
今年は先週の試験操業の結果、ほぼ「全滅」だそうです。
春になれば「あさり」有明海のアサリは全盛期で全国の水揚げ量の6割を産出したこともある
凄い海だったんです。近年、これも「壊滅状態」。
色んな魚種をあげればきりがないが、殆どが全盛期の1割以下の水揚げ状況です。
僕が大好きでたまらんかった「あげまき」については「絶滅」!
有明海には世界的にも貴重な生物がいます。「めかじゃ」「わらすぼ」「はぜくち」
「とんさんうお」「むつごろう」「やまのかみ」などなど、貝類にいたっては数えられん。
「とんさんうお(ありあけしらうお)」にいたっては昨年、水揚げが無かったので
絶滅したかと思いましたが、今年数キロ水揚げがありました。涙が出るほど嬉しかった
(思い出して今、書きながら涙が・・・)
上げるときりがない・・・。
水揚げがないから、同業者の廃業や夜逃げは、いっぱい見てきた。
漁師も辞めていくものばかり。
そして漁師は「子どもには、こげな仕事は一番でけんけん、
違う仕事ば大きくなったら、探した方がいいぞ!」と言って育てる。
親にこんなことを言わせる有明海の水産業はどげんなっとるんか!
こんなのが産業ですか!産業とは次世代、続くものがいて産業だろうが!
どげんなっととか!この国は、誰もこんな状況を報道もしてくれん!
だけど本当にやばい!ここ一年待ったなし。の感じがする。
4代目のDNAが叫んでる!
有明海の風景が、有明海の慣習が、有明海の魚介類が・・・滅び行く。
原因はいっぱいある。
話題の諫早湾のギロチン!
早湾これは地元の漁師が伝える言葉に
「有明海のすべての生き物は諫早湾で生まれてきた」と
つまり諫早湾は有明海の子宮だと、爺さんたちは昔から言ってきた。
だけど、諫早湾を閉じるとき学者さんは言いました。
「科学的根拠がない!」と・・・結果は?
有明海の陥没!
炭鉱が盛んだった。いっぱい有明海の下の地中を「くもの巣」のように
掘り尽くした。当然、今は放置状態。陥没がはじまる。
有明海の特徴の一つである干潟の面積が減る。
全盛期の3割程度の面積しかないらしい。
当然、食物連鎖で太陽が干潟に当たり、微生物が繁殖し
それを貝やムツゴロウなどの小動物が食べそれを、スズキやヤスミ、
天然うなぎなどの大型魚が食べる。
当然、面積が3割なら黙ってても3割だろう。
筑後大堰!を代表とする河川の堰
皆さんは御存知だろう。「山と川と海は繋がってると」。
有明海には確かではないが78本の河川が流れてこんでいるときいている。
その栄養分が世界的にも貴重な生物を育んできたことを、
そして内海ゆえにその塩分濃度が外海よりも低いことが、その生物
たちを外来種から守ってきたことを・・・。
自分の首を絞める漁師
有明海の「海苔」は超有名な産物である。その海苔の生育に
薬が使われてることを皆さんは御存知だろうか?
有明海の色んな産物が、減少または絶滅の危機状態、または絶滅しているのに
海苔だけが比較的安定して生産されている。
「同じ海の生き物なのに」不思議であるとはおもいませんか?
地元の人たちも大きな声では言えないが・・・と
前置きをした後に、これが原因かも?という。
海苔をしてない漁師と海苔漁師の対立が続く。
これに関しても国が雇った委員会では、「影響はない」と言う。
もう誰も国の委員会は信用しないと・・・。
原発問題のように第三者委員会かなにかで、きちんと調査していただきたい。
もううんざりである。手に手をとりできないものかと日々考える。
多分、こんなこと書いたらまじでヤバイかも・・・。
柳川では食っていけないかも・・たぶん、そうなるだろう。
だけど、有明海は待ったなし!なんです!
自分の売上やら生活やらよりも人として大切なものがある!
僕は生まれながらにして有明海と共にくらしてきました。有明海に
今度は恩返しをするばんじゃないかと、でないと御先祖さまにも顔をむけられん!
3人の子を持つおやじとして、有明海にたずさわるものとして、誇りをもって行動しなければ。
「おやじの背中」かな?
話したいことは、まだまだ山ほど有る。がこの辺でやめておこう。
こんなことを皆さんに伝えてきました。だから、僕の商品は、商品開発をして付加価値を付けて販売し
その利益で魚介類を漁師さんから相場よりも高く仕入れる。利益が出れば、漁師さんは続ける為に有明海の
環境を考え、世継ぎを考える。そうすればその風景は少しでも長く続けていける。と思う。そんな考えでお店を経営していると・・・。まだまだ、力不足だが・・・。
これがカミングアウトかな。社員やスタッフそして家族すまん!
昨日の全国フォーラムでは、どうもありがとうございました。
冒頭にご紹介いただいている田中秀幸です。
Fecebookを拝見して、こちらのブログにやってきました。
このお話で、心を動かされた分科会の人が多かったと思います。
私自身もその中の一人です。
そして、もう一人心を動かされた方の車に乗せていただいて、フォーラム終了後、有明海を見に行きました。
社長さんのお話を思い出しながら、潮の満ち始めている有明海を眺めました。
初めて見る者には、素晴らしい海に見えましたが、深刻な事態が進んでいることを知りました。
この大切な海を守ることができるように、お商売をお考えになっていることは、とても素晴らしいことと思いました。
ハーバード大学教授のマイケル・ポーターが共有価値の創造(CSV, Creating Shared Value)という考え方を提唱しています。これは、ビジネス(商売)を通じて、社会的価値と経済的価値の両方を高めて行こうというものです。
社長さんの取り組みは、共有価値創造(CSV)そのものと思います。
大変なことも多いかと思いますが、応援しています!